また巡り会えた世界 / 다시 만난 세계

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IZ*ONEの幻想日記がなぜ日記であるか理由がわかった

7月6日(月)日本のCDTV!ライブでIZ*ONEの幻想童話の日本語バージョンが放送されました。これはとても感慨深いものがありましたね。

 

日本の地上波にIZ*ONEが登場するのも実に久しぶりですが、今まで日本でTVに出演する時は必ず日本の曲で出ていたんですね。今回は韓国でのタイトル曲である幻想童話の日本語バージョンという、今までに無かったパターンだったわけです。今回のこの流れは、新型コロナの副産物であるわけですが、結果的にこれが実に良かった。日本のお茶の間の皆さんに、ホンモノの韓国楽曲(日本語バージョンですが)を披露出来たわけですから、今まで日本プロデュースの日本語楽曲しか観たことない人たちが、初めてホンモノを目撃したんです。

 

当日流れた映像は、衣装や背景セットからすると6月18日のMカウントダウンの時に収録した映像でしょうね。セットの豪華さ、カメラワーク等々、もうなんていうか圧倒的に日本のTV番組より格段に凄いんですよ。これも今回結果的に際立ってしまった副産物かも。日本だってお金をかければいくらでも出来るんだよ!という声が聞こえてきそうですが、お金をかけられないということは、結局出来ないということに等しいんですよ。そう、ドラマ、映画、アニメ、バラエティ、、、と同じように。残念ながらエンタメコンテンツにおける日本の現在地も露呈してしまったのが、ちょっと悲しい現実でもありました。

 

韓国では幻想童話の活動も終了したそうです。6月15日のカムバから約三週間、本当に楽しめました。今回のアルバムは、聴けば聴くほど、だんだんその深淵なる世界観が明らかになっていきました。もの凄く奥深く、良く出来た作品だったと思います。

 

アルバムタイトルが「ONEIRIC DIARY」幻想日記。日記であることの意味が実によくわかりました。カムバ前のティザーや様々な画像でも、幻想バージョンとダイアリーバージョンが公開され、二つの異なる世界観が提示されていました。

 

アルバムが公開され、収録曲を聴くと、イントロ的な「Welcome」で幻想的な童話の世界「IZ*LAND」へ誘い、タイトル曲の「幻想童話」へと展開する流れへ。童話の世界へ入りこんだWIZ*ONEは、その甘美で幻想的な世界を堪能します。幻想童話では、12人が優雅に白鳥のように舞い踊ってくれます。そう、あなたのために、優雅に。

 

ひぃ様が作詞した「回転木馬」も、遊園地のような夢の国「IZ*LAND」の世界観にぴったりの曲です。疾走感のある爽やかな曲で、正に回り続けるメリーゴーランドみたい。眠っていたあなたへの想いが、暖かい春風のように、いたずらに舞い込んでふいに目を覚ます、という詩的表現も飛び抜けて秀逸です。

 

今回のアルバムの魅力を表すキーワードに気づきました。それは、ある種の儚さだと思います。幻想童話も回転木馬も、どこか何とも言えないメランコリックな感情みたいなものが感じられます。まぁ、このメランコリックな印象は、実はLa Vie en Roseにも、Violetaにも流れている通奏低音みたいな魅力なんですが、IZ*ONE自体がそもそも期間限定のユニットであるという「儚さ」に起因する魅力なのではないかと思います。ちょっと大袈裟に言うとこの儚さが、万葉の頃から伝わる美的感覚につながっている気がします。日本の古典はもちろん、漢詩として韓国、中国から伝わってきた感覚でもあるので、実に東洋的な美しさなんですね。

 

いつかは終わる、儚いものだから、今を最大限に楽しもう、チグミラゴ、と咲いたのがFiestaだったのです。そして今回の幻想童話の世界。メリーゴーランドで回りながら、夢よつづいて欲しいと願う。まるで、ディズニーランドで終演間際に回転木馬を楽しんでいる時の、もうすぐ終わりが来るんだけど、終わって欲しくない、というちょっと寂しい感覚。

 

だから、「日記」なんです。

 

この貴重な今を、永遠に記憶するために、

 

それぞれの日記に、この想い出を刻むんです。

 

それで幻想日記だったんですね。今更ながらそれに気づきました。IZ*ONEと共に過ごした輝いた時間は、儚い夢のような時間かもしれませんが、しっかりと日記に刻むことで、永遠にすることができるんです。

 

だから、ONEIRIC DIARY、幻想日記、なんですね。

 

ちなみに、予約して購入したCDは、DIARYバージョンを選びました。

 


아이즈원(IZ*ONE) - 회전목마(Merry-Go-Round) 교차편집(stage mix)

 

この動画のアイキャッチ画像がチェウォンになっていて、創った人のセンスが抜群に良いですね(拍手)。

 

どうかまだ覚めないで Merry-Go-Round